オリックスがチーム4本塁打の猛攻を見せた。武田健吾外野手(23)のプロ初本塁打に始まり、宮崎祐樹外野手(30)が勝ち越し、中押しの1試合2発。最後はT-岡田が楽天ペゲーロを1本差で追いかける5号2ランで締めた。1試合4発は15年5月21日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来で、チーム通算17本塁打は12球団トップ。対日本ハムの開幕からの連勝を72年以来の5に伸ばし、貯金は今季最多の5。首位を走る楽天に1・5差に迫ってきた。

 ニューヒーローがオリックスに誕生した。武田、そして宮崎。糸井は阪神にFA移籍し、中軸候補の吉田正は腰痛で離脱中。この2人がいれば控えに回る可能性が高かった伏兵たちが打った。先発全員安打。もう12球団一の強力打線と言っても過言ではない。

 1点を追った3回。今季初スタメンに起用された武田が、右翼スタンドぎりぎりに放り込んだ同点弾は、プロ5年目の初アーチ。春季キャンプ中の実戦でエンドランのサインに応えられず、昼食抜きで室内にこもり、延々と右打ちの練習に取り組んだ。「効果が出ていると思います。いい打ち方ができました」と23歳は光を見つけた春季キャンプを思い起こす。