中日松井雅人捕手(29)の基本に忠実なファインプレーだった。1点リードの5回無死一塁からマレーロに中越え弾を打たれた。

 痛恨の逆転2ランになるところだったが、がっくりしながらも本塁プレートから動かず、最短距離でマレーロの触塁を確認していた。

 ボールデッドが解けないとアピールできないことを球審に確認。新しいボールを小笠原にわたし、プレーボールがかかった時点で、本塁の触塁を担当していた一塁塁審へのアピールに移った。小笠原には正規の投球ではなく、アピールプレーのためにプレートを外して捕手に送球させた。

 「1球投げたら無効になるのは分かっていた。(アウトにした)経験はないけど、いつも見るのは見ています」と松井雅。最後はサヨナラで敗れたが、6回には一時勝ち越しの押し出し四球を選んでいた。守備と打席で「目」を駆使して、チームに貢献した。