巨人先発の菅野智之投手(28)が、1発に泣いた。8回4安打1失点の好投も打線の援護に恵まれなかった。甲子園で黒星を喫したのは14年5月11日以来、1475日ぶり。チームは3位に転落した。

 4回までは1人の走者も出さず、完璧な立ち上がりだった。最速152キロの直球を繰り出し、変化球もさえた。

 だが、5回1死で迎えるは糸井。2ボールから真ん中へ甘く入った137キロのカットボールを右翼席へ運ばれた。阪神打線に許した初安打が、痛恨の先制ソロとなってしまった。

 6、7回にも得点圏へ走者を置いたが、要所は三振で切り抜けた。8回まで122球で、1人で投げ抜いたが報われなかった。「『いいピッチングだった』で片付けたらそれまで。1発を打たれて1ー0で負けるのは、表現は難しいけど、全部自分のせいにしたら苦しくなりそう。前回より状態はよかったので、0点に抑えられればよかったが、考えさせられるゲームだった」と唇をかんだ。