若手選手を育てる新たな試みが始まった。巨人とロッテの育成選手らで今季から編成された連合チーム「シリウス」が31日、さいたま市のロッテ浦和球場でプロ野球独立リーグ、BCリーグの群馬と第1戦を行った。

 イースタン・リーグには7球団の若手でつくる混成チームの「フューチャーズ」があるが、多数の育成選手を抱え、より多くの実戦経験を積ませたい、とする両球団の思惑が一致してシリウスが編成された。社会人チームなどと試合を組んで鍛える構想だ。

 試合は、2軍公式戦の出場機会が少ない選手がアピールし、7-1で快勝した。2点本塁打した巨人の育成選手、福元は「選手にとって実戦に出られないという状況が怖い。試合をやれることがうれしい」と喜んだ。3安打した巨人の新人、仲沢も「ここで実戦を積み、2軍公式戦で力を出せるようにしたい」と意気込んだ。

 育成選手から、1軍の試合にも出られる支配下選手への昇格は増加傾向にある。育成選手で巨人入りした山口がWBC日本代表で2連覇に貢献したのは好例だ。選手にとって、シリウスは「第2の山口」を目指す貴重な舞台となる。

 [2009年3月31日21時21分]ソーシャルブックマーク