阪神の中村豊2軍コーチ(37)が、滞在先の兵庫県姫路市のホテルで交流戦用のユニホームを盗まれていたことが8日、姫路署への取材で分かった。同署が窃盗事件として捜査している。

 姫路署や球団によると、中村コーチは5~6日、同市内で開催された中日ドラゴンズとの2軍戦のため「姫路キャッスルグランヴィリオホテル」に滞在。5日午後5時ごろ、7階の部屋の前にあったクリーニング回収袋にユニホームを入れ、約20分後にミーティングから戻ると、上衣だけがなくなっていた。

 部屋に戻った際、通路に黒っぽい服を着た男がおり、不審に思った中村コーチが声を掛けると、非常階段を下りて逃げた。追い掛けたが、姿を見失ったという。

 ホテルには、選手やコーチなど41人が滞在していたが、ほかに盗まれたものはなかった。

 中村コーチは1996年に日本ハムに入団。2003年に阪神に移籍し、守備要員などとして03年と05年のリーグ優勝に貢献した。07年限りで現役を引退、08年から阪神でコーチを務めている。

 阪神の今季の交流戦用ユニホームは、1975年(ホームは76年)から78年まで使用したものの復刻版で、黄色と黒のギザギザ模様のデザインは「輝流ライン」と呼ばれた。交流戦用ユニホームは例年、選手らのサイン入りでチャリティーオークションにかける。

 [2010年6月8日12時40分]ソーシャルブックマーク