中日落合博満監督。7月のコメント。

 ◆7月1日<巨人3-5中日>逆転した直後の9回裏2死一、二塁で守護神岩瀬から浅尾にスイッチして逃げ切り。「聞きたいことはわかっているよ。オールスター後のことも考えないとな。連戦が続いて、岩瀬ばっかり使えないだろう」

 ◆7月2日<巨人2-1中日>チェンが完投負け。「何回でもいかせるよ。あそこで代えて何か残るか?」

 ◆7月3日<巨人2-6中日>伊藤が好投。「監督が隙を見せたらいかんな。あと1、2点取っていれば準規が完投できたかもしれないのにな。6点より7点、8点入っていれば。(相手に)流れをやっちゃいけない。だめだ。勉強不足だ。あれだったら(最後まで)行かせてやりたかった」

 ◆7月4日。球宴について。「第1戦は先発岩瀬、抑えは藤川。これは決まっている。浅尾は藤川の前に投げさせるかな。初戦は1人1イニングずつ、リリーフを9人でいくよ」

 ◆7月5日<中日1-0阪神>途中出場の小田の安打でサヨナラ勝ち。「あそこで打てばヒーロー。(新聞の)1面を飾るんだから、いいんじゃない?」

 ◆7月6日<中日5-3阪神>小池の逆転満塁弾で勝利。「必死にやらないやつはグラウンドにいたらいけない。そういう世界じゃないの。あとは小池に聞いてやって。(満塁弾は)今年初めて。打たれるのは何度も見たけどな」

 ◆7月7日<中日1-3阪神>11回に守備の乱れなどで3点を勝ち越される。「10回まではいい試合じゃん。11回は草野球だよ。あり得ないことが起こった。経験積んでいきゃいいだろ。若い選手は…。そう思えばいいだろう」

 ◆7月8日<中日5-2横浜>勝利にも苦言。「昨日のゲームのリプレーを見ているようなもんだ。違うか?

 そういうゲームだよな」

 ◆7月9日<中日9-4横浜>今季最多タイ9得点で逆転勝ち。勝ち越した後の6回から2イニングずつ投げた鈴木、武藤のリリーフ2人について。「よくこういう展開で2人で4イニングいったんじゃないか。投手は残っていなかった。十分だろう」

 ◆7月10日<中日1-3横浜>伊藤が逆転負けで今季2試合目の登板で初黒星。1-0の7回に3点を奪われるなど6回1/3を3失点。「これだけ投げられたら十分じゃん。お勉強、お勉強、う~んと勉強してもらいましょ」

 ◆7月12日<ヤクルト6-4中日>今季7度目のヤクルト戦で早くも6敗目を。「やっと野球になってきたな。もうちょっとで落ち着くんじゃないか」「今、何試合目だ?

 64?

 まだ半分もいってないじゃないか。ハハハッ」

 ◆7月13日<ヤクルト6-5中日>サヨナラ負け。「経験しなきゃいけないメンバーばっかりだ。いろんな経験をして失敗をして成功して。それでいいんじゃないか。あいつらはこれからだ」

 ◆7月14日<ヤクルト2-2中日>あと1点が奪えずに引き分け。「負けなかったからいいじゃねえか。他に何かあるか?

 誰にでも居心地のいい場所というのがある。ベンちゃんは5番なんだ。あいつの野球は5番だ。それをチーム事情で4番を打っていた。これで少しは落ち着くだろう」

 ◆7月15日<中日0-6広島>広島バリントンに今季3戦3敗。引き分けを挟み4連敗。「今日は何もないよ。何もないだろう?

 まあ、1人の投手から3試合で1点しか取れなかったら、3連敗するさ」

 ◆7月16日<中日2-4広島>引き分けを挟んで5連敗で勝率5割。「また港に戻って来ちゃったよ。また明日から出港しなきゃいかんよな」

 ◆<中日0-5広島>◇17日◇ナゴヤドーム

 引き分けを挟み6連敗。5月16日以来の借金生活に突入。「昨日の物語の続きをするか。港に戻ってきたと思ったら、陸にあがっちまったな。ドック入りだ。ドックに入ったってことは、塗装しなおさきゃならないってことだ」

 ◆7月18日<巨人1-7中日>巨人に快勝し、自身未経験の7連敗を阻止。「ドックから出てきたな。(でも)まだ1回戻ってきただけじゃないか。また戻るかもしれない」

 ◆7月19日<巨人2-1中日>痛恨のミスが出て接戦を落とす。「青いリンゴが熟すまで、経験を積んでくれれば」

 ◆7月20日<巨人2-1中日>痛恨のサヨナラ負けで前半戦を終了。「考え方が違うんだ。いつもなら(前半戦だけで)90試合は終わっている。借金ターン?

 別にいいじゃん」

 ◆7月22日。球宴で全セの指揮を執る。1イニング4本塁打について。「私も初めて見ました。荒木が打ったんだから、俺も打てると思ってみんな打ったんだろう」

 殿堂入り表彰では。「ある時、妻の信子にプロ野球で一番難しい賞は何かと聞かれました。タイトルは自分で頑張ればとれる。ただ野球殿堂は他人に認められなければとれない。私には無理だろうと思っていたが、それじゃだめ、他人に認められなければ、と言われた。きょう選手落合博満はすべての野球生命を終えた。今後は指導者として力になれれば」

 ◆7月23日<オールスターゲーム:全パ4-3全セ>

 西武中村の2本塁打について。「オレは相手のことは話さないよ。技術がある人間は砲丸投げの球だってホームランにできるんだよ」

 ◆7月24日<オールスターゲーム:全パ5-0全セ>被災地を激励する粋な演出。東北出身のヤクルト畠山、広島栗原を4番、5番でスタメン出場させると、東北福祉大出の広島石原にスタメンマスクを託した。仙台出身の由規に先発を、同じく横浜江尻に後ろの2イニングを任せた。

 「最初から言っていただろう。それをやっただけだよ。他球団の選手を預かる身としては故障者なく終わるのが何よりだ」。

 ◆7月26日<阪神5-3中日>ネルソン続投が裏目に出た。3-3の同点で迎えた8回2死、すでに100球を超えていた先発ネルソンに打席が回るも、代打を送らなかった。その裏に決勝点を奪われた。「普通ならもっと前に代えているよ。でも、あと何試合あると思っているんだ?

 中継ぎが死んじゃうよ。だったら(先発投手を)引っ張れるところまで引っ張ればいい」

 ◆7月27日<阪神9-1中日>4連敗。「経験を重ねてくれればいいんだけど…。若いのに体力がないな。野球の体力が。ベテランでも体力のあるやつはいる」

 ◆7月28日<阪神0-2中日>1番平田、2番荒木の新オーダーが的中。「(打線は)毎日変わるかもな。それでいいんじゃないのか」

 ◆7月29日<広島3-6中日>プロ初スタメンの中田亮が活躍。「チャンスはいっぱい落ちてるよ。それをものにするかしないかだけだ」

 ◆7月30日<広島3-0中日>今季13度目の完封負け。「オレから何かしゃべらないといけないのか?」

 ◆7月31日<広島2-1中日>今季5度目のサヨナラ負けで、5カード連続負け越し。「フフフ…。ここは(通路が)短いよ」