中日を戦力外になった川上憲伸投手(38)が19日、今季年俸の半分となる3000万円で再契約を結んだ。

 チームに戦力外を告げられ、コーチ就任や引退会見の打診も受けた。

 そんな川上との契約を決めたのは谷繁新監督の意向と、落合GMの「戦力として絶対に必要」という言葉だった。

 川上は会見で「落合GMに『戻ってきて良かった』と言われた。何よりもうれしい言葉だった」と明かした。

 今季は右肩痛で出遅れシーズン後半からの1軍合流となり、わずか1勝に終わった。それでも「もう少しできる」と現役続行の自信を抱いていた。

 シーズン終盤に戦力外を告げられ「他のスポーツに挑戦してもいいかな」とプロゴルファー転向も視野に入れたが、野球への思いは断ち切れなかった。

 雪辱を期す来季に向け「1年間ローテを守りたい。本当に勝つという執念が弱かったと思うし、チームを引っ張っていきたい」と宣言。「(学校を)転校しそうで、しなかった感じ。恥ずかしい」と照れた38歳のベテランは、まずは来春のキャンプに備える。