<春季教育リーグ:楽天6-3西武>◇4日◇大田スタジアム

 楽天山崎武司内野手(39)が、2年連続のタイトル獲得に向けて好スタートを切った。4番DHでスタメン出場し、いきなり今季初打席で西武涌井から先制適時打を放った。8日の中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)から1軍に合流する昨季2冠の主砲は、昨年に続く古巣での一撃で、波に乗る。

 迷わず振った。「ファーストストライクから、思い切っていったよ」。初回2死二塁、涌井の初球カットボールを完ぺきにとらえた山崎武の打球は、痛烈に三遊間を破った。4回には左腕山崎から、カウント0-3から四球を選び、相手投手への威圧感も漂わせた。キャンプ中は紅白戦に1度も出場しなかったため、この日が今季初の実戦。「昨日は緊張して寝付けなかった」と笑ったが、22年目を順調に走りだした。

 例年通り、古巣中日とのオープン戦となる8日から1軍に合流する。「まだまだフルスイングができていない。(合流までに)120%で振れる力をつけておきたいね」。昨季は合流初日に古巣ナゴヤドームのバックスクリーンへ本塁打を放ち、2冠に輝くシーズンの大活躍につなげた。「まずは内容が大事だけど、今年もなんとか打てたらいいね」。主砲のバロメーターが、徐々に上がってきている。【由本裕貴】