<楽天5-0日本ハム>◇27日◇Kスタ宮城
楽天が完封ラッシュだ。田中将大投手(19)が、日本ハムを6安打7奪三振で完封し、3勝目を挙げた。田中は4月2完封で10代投手では21年ぶりの快挙。チームは2試合連続完封で今季2度目の5連勝、2位に浮上した。これで楽天の投手陣は防御率2・70、日本ハムを抜いて驚きのリーグトップに立った。変身した投手陣を武器にした野村楽天の強さは本物だ。
たまりきったうっぷんを、雄たけびとともに吐き出した。最後の打者を直球で空振り三振に仕留めると、田中はマウンド上で声を張り上げた。「今日は試合を通して全然よくなかった。守備の人たちに助けてもらいました」。
立ち上がりから制球に苦しみ4四球。3ボールも11度を数え「情けない。去年と何も変わってない」と口をとがらせた。それでも、もがきにもがいて結果を出すところが2年目のマー君だ。左足を上げるタイミングを微妙に調整し、走者なしでもセットポジションで投げた。「試合途中にこんなにしたことはないですよ」と工夫しながら乗り切った130球を振り返った。
最悪の出来でも、成長への階段は1つ上った。再三走者を背負いながら、要所で4併殺を奪い、三塁を踏ませなかった。「去年は併殺が少なかった。ゴロの数が増えてきたので、こういう投球は続けたい」。終わってみれば6安打の今季2度目の完封勝利。本拠地通算10勝はチーム初。今季3勝もすべてKスタ宮城と無類の強さを誇る。田中は「昨日ドミンゴがああいう投球で、いい流れに乗っていけた」と話した。苦しんでも抑え切る19歳は、エース岩隈と流れを起こす中心となっている。
野村監督ももはや勝つだけでは満足しない。「今日のマー君の投球を評して何というかな。3ム投法。『ムダ、ムリ、ムラ』が多すぎる。神通力?
まだ神がついてるのかな。マー君、人の子、普通の子に早くなってほしいね」。昨年は「神の子、不思議な子」と名付けたが、揺るがない技術を身につけた上での勝利を望む。
盤石の先発投手陣は、これでのべ6人目の完封勝利。4月までとしてはリーグ初の偉業を達成し、チーム防御率も2・70で日本ハムを抜きトップに立った。5連勝で2位に浮上、首位返り咲きへ態勢は整った。それでも野村監督は「今なぜ勝てるのか考える必要がある。細かく分析してもう1回振り返らないと。勝ってかぶとの緒を締めるってことだな」と手綱は緩めない。田中も「映像とかを見て、どこが悪いのかを調整したい」と、早くも次戦への準備を誓った。白星を重ねつつさらに上を目指す。田中の成長する姿は、そのままチームが成長する姿だ。【小松正明】
▼田中が4月12日オリックス戦に次いで今季2度目の完封勝利。田中はまだ19歳5カ月で、10代投手の月間2完封は87年8月近藤(中日)以来、21年ぶりだ。田中の今季3勝はすべてKスタ宮城。プロ通算成績をKスタ宮城と他球場に分けて出すと
球
場
勝-敗
防御率
K宮城
10-3
2・85
他球場
4-5
4・21
本拠地では通算10勝目。楽天投手でKスタ宮城で10勝は田中が初めてだ。



