阪神は3日の中日戦(ナゴヤドーム)から今季初の9連戦に臨む。先陣を切るのは安藤優也投手(30)だ。3日に予定されている先発登板を控えて、2日は甲子園で最終調整。大黒柱としての自覚をにじませた。

 「9連戦だとか、3連戦とか考えていない。長いイニングを投げたいとは思っている。9連戦は中継ぎが大変だと思いますからね」

 チームは開幕ダッシュに成功した。区切りの20勝に王手をかけており、3日の29試合目で到達すれば、56年の31試合目を上回って2リーグ分立後は球団史上最速になる。首位固めをもくろむ5月戦線に弾みをつけるためにも、9連戦の初戦でクリアしたいところだ。

 今季の開幕投手に指名された安藤は、ここまで3勝2敗。1・5ゲーム差に迫る2位中日とは08年初対決になる。長年「鬼門」と言われてきたナゴヤドームだが、安藤にとっては“喜門”だ。05年以降、4試合に先発して3勝。先発転向後は、1度も黒星を喫していない。同ドームでは2年ぶりの先発。快投で記念の白星を呼び込む構えだ。

 「投げづらいイメージはない。甲子園に比べて、マウンドが高い。甲子園で投げている感覚とは変えていかないとね。(中日は)いい打者が多い。打線が切れないでしょう。1発のある打者が並んでいますから」

 昨季は4月28日の広島戦から、5月9日の巨人戦まで9連敗し、黄金週間全敗で、シーズンに大きく響いた。同じ失敗は繰り返さない。安藤が、細心の投球で強竜打線に挑む。【酒井俊作】