<中日4-10阪神>◇5日◇ナゴヤドーム

 若きパパも大ハッスルだ。先発野手で最年少ながら家族持ちの阪神6番鳥谷は右中間突破と右翼線を破る2本の二塁打で打線を活気づけた。今季31戦目で、マルチ安打(複数安打)は早くも12度目のハイペース。おいしいトリは、1本だけで終わらない。

 「みんながつないで得点していたので、自分も何とかしたいと思っていた。真っすぐに振り負けないように振っていった」

 中田には今季5打数1安打、昨季も9打数2安打と得意ではなかった。1回に3点が入りなお無死一、二塁の押せ押せムードに乗って、これまで封じられていた速球をジャストミートで振り抜いた。5球目を打つまでの4球でファウルを3球打っていた。積極的なスイングで最後に仕留めた。

 3回には内角へのスライダーを技ありで右翼線に運んだ。4日は空砲になったが3号ソロを右翼スタンドにドカン。ひざ元の変化球を振り抜き、ファウルにせず長打にする術が備わってきた。

 グラブでも2回谷繁、4回李炳圭のライナーを反応よく抑えた。3回に三遊間深くに転がした井端も、強肩で一塁に刺した。攻守に張り切る姿が目立っている。