楽天のルーキー長谷部康平投手(22=愛知工大)の1軍昇格が秒読みになった。長谷部は6日に社会人チーム、バイタルネットとの練習試合に先発。野村監督はソフトバンク戦後、松井2軍監督から報告を受け「(長谷部は)明日来るよ」と言った。この日の長谷部は5回を投げ2安打5四球2失点で「0点です」と反省していたが、首脳陣は左ひざ半月板損傷が投球に影響がないと判断した。好不調にかかわらず1軍への練習参加を決定した。

 監督自らが新人王候補と期待をかけた左腕が最後の望みだった。この日のソフトバンク戦は先発永井が崩れると有銘、青山も打たれ完敗。前日も土壇場で小山が打たれ競り負けた。投手陣の再整備は急務で「いちるの望みを持ってないとやってられないよ」と、救世主となる新たな力を求めた。

 起用法について野村監督は「まだ決めてないよ。抑えも中継ぎもいないんだから」と、チームと長谷部の状態を見ながら判断する。橋上ヘッドコーチは「今日100球以上投げてるから、次のブルペンを見て決めることになると思う。仮に抑えだったらブルペンの翌日(の登録)もある」と話し、1軍登録は2~3日後のブルペン投球以降となる見込みだ。思わぬアクシデントから開幕1軍を逃した即戦力ルーキーが、連敗で4位に転落したチームを救うために1軍のマウンドに上がる。【小松正明】