腰の疲労骨折でリハビリ中の阪神新井貴浩内野手(31)が、早ければ9月下旬にも戦列復帰する可能性が出てきたことが5日、分かった。6月に腰痛を発症。北京五輪から帰国後に「第5腰椎(ようつい)疲労骨折」と診断され、シーズン中の復帰は絶望的とみられていた。当初はクライマックスシリーズ(CS=第1ステージ10月18日スタート)での復帰を期待されたが、地道に治療、リハビリを続け、予定の前倒しが視野に入ってきた。

 新井がシーズン中に1軍復帰する可能性が出てきた。当初はCSでの復帰を見込まれていたが、球団関係者がこの日、「もっと(早く)いけると思う。あとは(時期が)いつになるか」と、新たな見通しを明かした。

 新井は6月から腰痛を抱えながら、北京五輪では全9試合にフル出場。帰国後に「第5腰椎(ようつい)疲労骨折」が判明し、治療中心のリハビリを続けている。新井自身は1日も早い復帰を望んでいるが、来季以降の患部の状態も踏まえた上で、あえて周囲がストップをかけている状態だ。

 前日4日には病院で定期的な検査を受けた。CTスキャンなどで骨折の経過を確かめたもようだ。この日は鳴尾浜で電気治療、マッサージなどを継続し、甲子園球団施設内で2日ぶりのプール走行も行った。石原チーフトレーナー補佐は「痛みが軽減されているのが、ひとつの良いサイン。目に見えてというのはないけれど、良くなっているのは確か。何カ月も苦しんでいるんだから、そう簡単には行かないけれど」と説明。慎重な治療の中で、徐々に明るい兆しが見え始めている。

 また、この日はリハビリ終了後、再び病院で検査を受けた。この診断結果が良ければ、シーズン中の復帰に向けたリハビリが加速する。球団関係者は「そうなれば(診断結果が良ければ、シーズン中の復帰に)『GO』となる。スイングの再開?

 もう少ししたら、やるんじゃないか」と話した。屋外トレーニングの再開も確実に近づいている。

 チームは現在、2位巨人の追い上げを食らっている状況。それだけに新井が順調に回復を続ければ、シーズン終盤、早ければ9月下旬に1軍復帰する可能性もある。