中日からFA宣言した川上憲伸投手(33)は27日、岐阜県内で行われた選手会納会ゴルフコンペに参加し、他球団との折衝について「僕がやっているわけではないので」と代理人に一任する姿勢を貫いた。15日の会見でFA宣言して以来口をつぐんでおり、この日も「きょうはゴルフをしにきただけ。公の場ではないから」と言葉少なだった。

 川上とマネジメント契約を結んだ「ブライトン」の担当者はこの日「現在他球団からのオファーはないです」と話した。国内では阪神が獲得に興味を示したが、横浜からFA宣言した三浦どりを最優先する方針に変更。米大リーグではダイヤモンドバックス、メッツ、インディアンス、ロイヤルズ、ジャイアンツなどが獲得に動く可能性があるが、ここまで具体的な動きを見せていない模様だ。

 川上サイドは、米球界の動きを見ながらじっくりと球団を絞り込むとみられる。大リーグは日本球界と同様に実績のある国内の大物FA選手から先に移籍先が決定していく傾向にあり、さらに今年は金融危機の影響でメジャー各球団の補強の動きは鈍っている。実際に移籍話が活発化するのは、ラスベガスでウインターミーティングが始まる12月8日以降の見込み。川上の新天地探しは長期戦となりそうだ。【鈴木忠平】