日本ハム梨田昌孝監督(55)が10日、来季加入する二岡智宏内野手(32)に「注意報発令」の特権を与えることを明かした。来年2月1日スタートの春季キャンプで本格合流。戦力としての見極め、適性チェックを行うが、今季も含めて故障が多いことに配慮、再発防止を優先事項の1つに掲げる。「当然(今季)故障があっただけだから、状況を見ながら」と本人からの自己申告を尊重し、細心の注意を払う意向だ。

 今季、右ふくらはぎ肉離れなどでわずか31試合出場。プロ入り10年目で最低の出場試合数にとどまった。キャリア十分で実力は把握しているだけに、キャンプで無理はさせない方針。同監督は「特別扱いはしたくない」が、本人が黄信号を感じた場合には説明を受け、トレーナー陣と相談の上で状態を見極め、時には手綱を緩める方針でいる。

 キャンプ中の初実戦は2月8日または9日に予定している紅白戦。「遊撃をやるのであれば(田中)賢介の動きとかも見てほしい」と早めにチームプレーを理解しては欲しいが、まずは体調管理が第一になる。すでに具体的な青写真として「6番か7番で(本塁打)20本くらい打ってくれたら、いいだろうね」と描いている。二岡が新天地で迎える雪辱の春は、指揮官の心遣いで、さらに温かくなりそうだ。【高山通史】