中日の4番候補森野将彦内野手(30)が13日、今年初めてナゴヤ球場で自主トレを行った。昨年は左ふくらはぎ肉離れに泣いており「完全武装」の第一歩として4日から11日までグアムで単身走りこんだことを明かした。プロ初のフル出場に向け準備を進めていく。

 いてつくような寒さのナゴヤ球場に、真っ黒に日焼けした森野が現れた。4日から11日までグアムで走りこんでいたという。「30歳にもなったし、今までと違うことをしようかなと思って」。軽い動きでランニング、キャッチボールなどのメニューを消化した。

 自身初の海外始動は「ふくらはぎ完全武装プラン」のスタートだった。昨年は春季キャンプで左手中指骨折、さらに5月には左ふくらはぎ肉離れと故障に泣いた。特にふくらはぎの故障は打者にとって致命傷となりかねず、現役時代に同様の故障をした経験を持つ落合監督からは将来を考えて今後、調整の仕方を工夫するよう指令を受けていた。温暖なグアムでみっちりと走り込むことが森野の「答え」だった。

 「難しいことだと思いますが、万全の状態で1年間やりたい。ケガなく過ごせれば成功だと言える。そのためにひと工夫してみようかなと思った」。

 ウッズが退団した今季、落合監督は和田らと並んで森野を4番候補と位置づけている。だが、森野に気負いはない。1年間、万全の状態でグラウンドに立てれば数字は残る。自他ともにそれだけの実力を認めている。「ノーモア2008」。苦い教訓を生かして、森野がまたひと回り大きくなる。【鈴木忠平】

 [2009年1月14日11時50分

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