4番道追求-どんどん攻めて来い-。広島ナインに本音を聞くインタビューは、栗原健太内野手(27)が登場です。昨季、4番として全試合に出場し3割3分2厘、23本塁打、103打点。厳しい内角攻めにも負けず、左翼に16発放り込んだ主砲。「内角をさばけるようになった」と自信の表情を浮かべる。ブラウン監督も全幅の信頼を置く、新球場の初代4番を直撃しました。【取材・構成=網

 孝広】-キャンプも今日から第3クール。昨年10月に右ひじを手術しているが、自分のスイングは戻ってきたか

 栗原

 まだしっかり球をとらえていない。上半身だけでスイングしている。-特打ではサク越え10発など快音も響いているが

 栗原

 自分で大丈夫と思っていても、いざバットを振り出す時にかばってしまう。少しずつ、いかに怖さを払しょくできるかです。-昨年は4番として、過去最高の打率、打点を残した。本塁打は23本。特徴的なのは左翼に16本も放った。07年は25本塁打のうち左翼に10本。明らかに違う

 栗原

 内角をうまくさばけるようになった。今までは「右に」という意識が強かった。内角につまって右飛になることもあったし、差し込まれても右翼へ本塁打というのもあった。逆にいうと、内角をうまく引っ張れなかった。-4番になって内角攻めは増えたのか

 栗原

 増えました。あれだけ死球が多いんだから(リーグトップタイの12個)。苦しんだけど、コースに逆らわずに打てるようになった。さし込まれるのが少なくなって、しっかり引っ張れるようになった。ポイントを前に置くと、内角に来た時に流さなくていい。前すぎてもダメですけどね。そういう変化の中で(内に)来ると分かっている球を待てるようになった。-昨年、あれだけの成績を残した。より攻めは厳しくなる

 栗原

 厳しくなっても関係ない。内角が増えるだろうけどしっかりさばく。いかに自分のゾーンを逃さないか。見極めの質も高くなってきた。-見極めとは、見逃し方のことか

 栗原

 そうです。難しいコースに対応するのは追い込まれてから。それまで手を出さない。いい見逃し方ができるようになっている。自分が本塁打を打てる入り方というか「ここは打てる」というコースに来るのを待てるようになった。-16日からはWBCの合宿が始まる。

 栗原

 ひじのことがあるから早く仕上げないといけないという思いもある。出場できたら最高。その場に立ったら冷静ではいられないかもしれないけれど、自分の打撃をするだけです。

 [2009年2月10日12時14分

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