巨人のドラフト1位、大田泰示内野手(18=東海大相模)が、ホロ苦実戦デビューだ。14日、サンマリンスタジアム宮崎で行われたキャンプ初の紅白戦に、白組の「5番三塁」でスタメン出場した。注目ルーキーの初実戦は3打数無安打、2三振で、三塁守備でも1失策。ネクストバッターズサークルでの準備なく打席に入るなど、プロの間合いに困惑。「準備不足だった。余裕がなかった」と猛省。肩の力を抜いて、15日の紅白戦で仕切り直しする。

 「5番、サード大田」のアナウンスを、誰より大きい拍手が包んだ。2回裏の先頭打者。ネクストバッターズサークルで2度大きな素振りをし、小走りで打席へ駆けた。

 大きな背中に「55」が映えた。注目のプロ初打席。0-1からの内角直球をためらいなく振った。「ファーストストライクから打ちます」と話していた通り、バットを出せた。長い野球人生の第一歩は、黒土に2度はずんだ三ゴロだった。

 内海に胸を借りたが、戦っていたのは自分自身だった。ネクストでタイミングを計ることなく打席に入ったことを悔いた。緊張が、打者にとって不可欠な対戦前の準備を奪った。

 大田

 ネクストでタイミングを取っておけば違った。ベンチの中でもそうです。手袋をつけて、レガーズをはめて。

 4回の第2打席は素振り1度で打席に入った。走者を抱えた第3打席に、ようやくネクストでタイミングを計ることができた。「ボックスの中でバットを振れなかった。課題が見つからなかったのが残念です」。18歳のルーキーは潔かった。打席で初めて見たプロのボール。スイングは全10球中3度だった。

 内海、栂野、会田の3投手は、先輩にふさわしく高い壁となり立ちはだかった。内海は直球だけ。栂野、会田は球種、緩急を変え、精度の高い外角球をしつように集めていった。

 1球ごとに打席を外し、何とか自分の間合いに持ち込もうとしたが、「絞り球を狙う余裕がなかった」。3人はマウンドでグラブを構え悠然と待ち、ルーキーに主導権など渡さなかった。「引き気味にいってしまった。(投手に)向かっていけるようにしないと」と気迫に押された。WBCメンバーに、1軍枠に生き残ろうとする執念の差。無安打、2三振という結果として出た。

 守備では3回無死、正面のゴロにグラブを出すのが遅れて真上にはじき、一塁への送球も高めに浮くという失策も記録してしまった。試合後の会見で「準備が不足」という言葉を5度使った。原監督は「非常に堂々としていた。10年、20年たっても、今日の気持ちを忘れないで欲しい」と言った。今日も試合がある。初実戦で痛切に感じた、相手に立ち向かう心身の準備の大切さを、ずっと忘れなければいい。【宮下敬至】

 [2009年2月15日9時8分

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