<オープン戦:オリックス6-3巨人>◇14日◇京セラドーム大阪

 巨人坂本勇人内野手(20)が、オープン戦第1号本塁打を放った。カウント2-3から内角ギリギリを突いた直球をフルスイングし、京セラドーム大阪3階席最前列に運んだ。地元兵庫・伊丹市の伊丹大使に委嘱された前日13日は適時打、この日は1発と関西凱旋(がいせん)2連戦で存在感を見せつけた。3年目を迎える今季、不動のレギュラーへの階段を着々と上っている。

 手に残る最高の余韻をかみしめた。坂本はバットを静かに置いて一塁へ走りだした。表情は変えずに、さっそうとベースを1周。ベンチに戻って、ようやくほおを緩めた。2月28日WBC中国戦以来となるオープン戦1号にも「僕は1試合1試合アピールしていくだけです」と、しっかり前を見据えた。

 2点を追う4回2死二塁、オリックス岸田の内角直球だった。重心を後ろに残したまま、体の軸を中心に鋭く回転。弾丸ライナーで左翼席にたたき込んだ。「内角のストレートにうまく反応できました」。1月のグアム自主トレで阿部から伝授された、新打法の成果を証明する1発だった。

 昨季は全試合出場を達成したが、先輩の姿を必死で追う日々だった。だが、今季はステップアップした姿を見せている。初めて1軍に帯同する後輩の中井には投手の特徴を伝授。同期の田中とは「内角球」のさばき方を語り合い、仲間の感性を肌で感じ取った。「常に新しいことを吸収していかないと」。2月の宮崎春季キャンプでは休日を利用し、イチローらWBC日本代表選手のプレーを視察。向上心の高い20歳の成長曲線は、上昇カーブを描き続けている。

 この日の試合前、ベンチ前で即席の野手ミーティングが行われた。5日の中日戦から始まった遠征も残り3戦。吉村野手総合コーチは「エラーや失敗を恐れずに思い切ったプレーをしていこう」と、ゲキを飛ばした。前日に地元伊丹市をPRする伊丹大使に委嘱されたばかり。自らの真骨頂である“思い切りの良さ”を関西での凱旋(がいせん)試合で見せつけた。【久保賢吾】

 [2009年3月15日9時37分

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