腰痛を抱えている日本ハム田中賢介内野手(27)に、開幕戦“ぶっつけ本番”の可能性が出てきた。1軍に合流した22日も、楽天とのオープン戦(鎌ケ谷)を欠場。フリー打撃や守備練習を行うこともなく、試合開始前に球場を後にした。

 歩行の動作もぎこちなかった。3日ぶりにチームに合流してバットを握った田中だが、軽いティー打撃を行ったのみで運動を取りやめた。「(状態は)変わっていないです。張りというか重いというか…。(フリー打撃で)打ったりはまだできないです」と表情は暗かった。

 17日オリックス戦の守備で同部を痛め、19日の巨人戦後は2軍本拠地の鎌ケ谷で調整を続けてきたが、状態は回復しなかった。オープン戦は残り4試合。「最後の札幌ドーム(28、29日横浜戦)で出られれば、とは思っているんですけどね。どうなるかな。このまま(オープン戦に)出ないで開幕の方が(患部には)いいのかな」。状態を一番よく知る本人は、選手会長として初めて迎える開幕の“ぶっつけ本番”を覚悟した。

 2打席で交代した巨人戦がオープン戦最後の実戦となれば、4月3日の開幕戦(対楽天、札幌ドーム)まで、ブランクが半月にもなる。梨田監督は「去年も出ている選手だし、(ぶっつけでも)大丈夫なんだろうけど、監督からすればねぇ…。最低でも28、29日には出られるように準備してほしい」と不安をのぞかせた。昨年、チームで唯一フル出場を果たした田中に、暗雲が立ちこめた。【本間翼】

 [2009年3月23日9時49分

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