<オープン戦:阪神2-1オリックス>◇29日◇京セラドーム大阪

 開幕ローテ確定!

 阪神下柳剛投手(40)が29日、オリックス戦で3回2安打無失点と好投した。2度目の実戦で仕上がりの良さを披露。オフに右ひざを手術して独自調整を続けてきたが、土壇場で開幕ローテ入りを確実にした。

 立ち上がりから持ち味を見せつけた。丁寧にコーナーを突き、緩急でタイミングを外す。ピンチでも動じない。130キロ台の直球にもキレがあり、3回で4奪三振。3四球こそ与えたが、無失点はさすがだった。正捕手・矢野の状態次第ではシーズンでもコンビを組む可能性がある狩野をしっかり“リード”。「あとは細かいところを修正して頑張ります」と充実感を漂わせた。

 24日のソフトバンク戦で実戦初登板し、1回を5安打1四球で4失点。今回の投球が注目されたが、きっちり周囲を納得させた。真弓監督は「今日のピッチングを見ていると(開幕に)間に合った感じがした」とひと安心。嫌なイメージをあっさり振り払った。

 試合前、指揮官は投手陣を呼び寄せて言葉をかけた。開幕ローテ入りのメンバーはほぼ固まったと思われる。下柳は開幕2カード目の2戦目、4月8日広島戦(甲子園)の先発が有力。虎投の生命線となる男が、いよいよ完全復活の時を迎える。【佐井陽介】

 [2009年3月30日12時12分

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