<ソフトバンク5-4広島>◇23日◇福岡ヤフードーム

 4番のブレーキが大きく響いた。広島栗原健太内野手(27)が好機で凡退を繰り返す。1点を追う8回2死二、三塁。ファルケンボーグの速球をフルスイングしたが、中飛に倒れた。この日は4度、得点圏に走者を置いて打席に立って、快音を発せず。1点差の惜敗だけに、余計にクローズアップされてしまった。

 ブラウン監督も「4番の重圧を必要以上に自分に与えていたところがあった。いろんな理由から力んで、本塁打狙いのスイングをしているところもある」と指摘。8回もまずは同点にしたい場面。豪快な長打よりも、確実性が求められる局面で結果を残せなかった。

 低調だった打線は7日の中日戦以来、12試合ぶりに10安打をマーク。懸念される攻撃もつながり始めて、上昇気配を示す。それだけに責任感の強い主砲は、厳しい表情で振り返った。

 「結構チャンスで回ってきたし、結果も出てなくて、何とかしなければという思いだった。感じは悪くないけど、でも、もうちょっと…。勢いがあまりない」

 チームは3連敗。今季最多の借金7に増え、単独5位に転落した。敗戦を一身に背負うのもまた、4番の宿命だ。負の流れを断ち切るためにも、栗原の復調は欠かせない。【酒井俊作】

 [2009年5月24日11時31分

 紙面から]ソーシャルブックマーク