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竜ブランコ来日初サヨナラ弾で連敗止めた

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ブランコは本塁へジャンプしながら生還(撮影・清水貴仁)
ブランコは本塁へジャンプしながら生還(撮影・清水貴仁)

<中日3-0広島>◇10日◇ナゴヤドーム

 中日トニ・ブランコ内野手(28)が来日初となるサヨナラ本塁打を放った。広島10回戦(ナゴヤドーム)の延長10回、目の前で3番森野が敬遠された直後、左翼スタンドに24号サヨナラ3ランをたたき込んだ。ここ3試合、打率1割6分7厘と苦しんでいた主砲が目覚めの1発で、チームに今季5度目のサヨナラ勝ちをもたらした。

 スタンドがざわめいた。0-0で迎えた延長10回、1死二塁から3番森野が敬遠された。次打者は4番ブランコ。相手はあえてリーグ本塁打王との勝負を選んだ。それでもブランコは冷静だった。「アメリカでも経験はある。特別なことじゃない」。この打席まで広島投手陣にバットを3本も折られていた。この打席も併殺を狙って内角にくると読んでいた。ブランコは普段より軽いバットを手に打席へ向かった。

 カウント0-1からの2球目。読み通りに内角へシュートがきた。フルスイングした。打球は弾丸ライナーで左翼スタンドへ。打った瞬間にわかる24号サヨナラ3ラン。来日初の快感にガッツポーズを繰り出すと、ホームベースを囲んで待ちかまえる仲間たちの輪に笑顔で飛び込んだ。

 「それまでバットを3本も折られていたからね。あの場面では内角をついてダブル・プレーを狙いにくると思っていたよ」。

 息づまる投手戦に終止符を打ったブランコだが、試合前までイライラを抑えきれなかった。ここ3試合の成績は12打数2安打、打率1割6分7厘。「力強くスイングできていなかった。ホーム方向にステップしすぎていたんだ」。主砲の当たりが止まった途端、チームは敵地で2位ヤクルトに負け越してしまった。

 プチ・スランプ脱出のカギはブランコらしい「ハード・ワーク」だった。神宮で敗れた前夜はホテルのベッドに入っても寝つけなかった。聖書を読み、心を落ち着けてようやく眠ったのがこの日の午前4時。それでも、すぐに目を覚ますと桂川通訳に「エクストラ・バッティング(早出特打)をしたいんだ」と告げた。東京駅へ向かうと、チームの移動便よりも早い10時50分の新幹線に飛び乗ってナゴヤドームへ。まだ他の選手が準備している間に1人、フリー打撃を行った。勤勉なB砲を野球の神様はしっかりと見てくれていた。

 「打った人と、投げた人に聞いてください」。落合監督は試合後、短いコメントを残しただけ。先発の柱であるチェンが快投し、4番が決めた。苦しんだとはいえ、結果的に最高の形だった。首位追撃へ。本拠地からの再出発だ。【鈴木忠平】

 [2009年7月11日11時8分 紙面から]


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