<阪神7-4巨人>◇2日◇甲子園

 首位巨人が、4月以来今季2度目の2カード連続負け越しを喫した。2日の阪神戦(甲子園)で、3失策と守備が乱れ、4-4とした6回には、先発高橋尚成投手(34)が桜井広大外野手(26)に痛恨の決勝2ランを浴びた。7月は11勝11敗1分けの勝率5割。後半戦に入っても連勝がなく、夏場にきて勢いがなくなってきた。2位中日が3位ヤクルトに延長11回の末に6-5で競り勝ち、巨人に1・5差に迫った。

 順調だった巨人の歯車が、かみ合わなくなってきた。4-4の同点に追いついた直後の6回裏。バックスクリーンに決勝2ランを運ばれた先発の高橋尚は、マウンドの土を蹴り上げて悔しがった。計6失点でKOされ「点を取ってもらった後に取られてしまった。野手に申し訳ない」と、肩を落とした。5回まで4失点していたベテラン左腕の奮起を信じて続投させた原監督は「期待を込めて投げさせたんですけどね。点の取られ方が良くありませんね」と表情を曇らせた。

 バックも足を引っ張った。初回の3失点は左翼ラミレスの拙守がきっかけ。無死一塁からの左前打を後逸し、一塁走者のホームインを許した。攻撃では欠かせない存在のため、ベンチもある程度は目をつぶるしかないが、この日のエラーは痛恨だった。失点にはつながらなかったものの、遊撃の坂本も2失策。初回にフライの目測を誤り、三塁の小笠原と交錯して落球し「風の影響?

 ないです。僕の完全なミスです。同じミスを繰り返さないようにしないといけない」と猛省した。

 球宴明けはチグハグな試合運びが目立ち、2位中日に続いてBクラスの阪神にも1勝2敗。今季2度目の2カード連続の負け越しを喫した。前半戦は目立たなかったディフェンス面でほころびが出始めた。これまで接戦をものにして首位を守ってきただけに、原監督は「(守備が)足を引っ張りましたね」と、渋い表情を浮かべた。【広瀬雷太】

 [2009年8月3日8時39分

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