ヤクルトがドラフト指名上位候補へトヨタ自動車・中沢雅人投手(24)を検討していることが13日、分かった。先発のできる左投手の補強は最優先課題。花巻東の左腕・菊池雄星投手(18)を現在筆頭候補に挙げているが、菊池のメジャー挑戦や抽選で外した場合も想定して、即戦力左腕の獲得も視野に入れた。

 中沢は、140キロ台中盤の直球に緩急を織り交ぜた投球が特長の左腕。今年8月の都市対抗野球では準Vの原動力にもなった。球団スカウトは「都市対抗は本来の調子ではなかったようだけど、予選では抜群の内容だった」と話すなど、マークを続けてきた逸材だ。

 近年のドラフトは、育成も考慮し、将来性のある高校生を指名する戦略が中心だった。その若手はまだ発展途上で、計算できる左腕は今年1年間投げ抜いたエース石川だけ。菊池の動向次第では、即戦力として期待のできる中沢を上位指名する可能性もありそうだ。

 [2009年10月14日7時8分

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