ヤクルト宮本慎也内野手(39)が背水の覚悟で来季に臨む。都内のクラブハウスで24日、日本盲導犬協会から感謝状を贈られた。クライマックスシリーズを含む今季公式戦で放った141安打にちなみ、同協会に141万円を寄付。「最近は盲導犬も育たなくて少ないと聞くし、少しでも力になれたら」と来季も継続する意思を明かした。

 プロ16年目を迎える大ベテランは、2000本安打に297本と迫っている。順当なら、達成は再来年。「うっすら見えてきたね。(来季)150本打てば、見えてくる」と目標を設定した上で「打てなければ辞めちゃうと思うし(引退と)隣り合わせの年齢なので、ある程度覚悟を持ってやらないといけない」。大記録をモチベーションにすると同時に、ユニホームを脱ぐけじめを口にした。

 キャプテンとして、チームの未来にも気をかける。この日、入団に合意した阪神藤本について「彼が入ることで、相乗効果が生まれる。僕は必要だと思う」。一緒に04年アテネ五輪にも出場した同じ内野手の新戦力に、後継人として期待もしている。40歳になる来季、チーム、そして自分のためにグラウンドに立つ。【由本裕貴】

 [2009年11月25日8時10分

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