変則右腕がマツダスタジアムを沸かせる!

 広島が1日、来季の新外国人として、ジャンカルロ・アルバラード投手(31=ドジャース3A)と契約を結んだことを発表した。1年契約で、契約金450万円、年俸3150万円プラス出来高払いの条件で合意に達した。今季は3Aで27試合に登板し、13勝(10敗)をマークした。極端にインステップする投法。先発、中継ぎともにこなせる万能助っ人がフル回転する。

 投手力の強化を目指す広島に、頼もしい仲間が加わった。今春に行われたワールド・ベースボール・クラシックのプエルトリコ代表にも選ばれたアルバラードは、異国の地から早くも広島に思いをはせた。

 「広島カープのファンの皆さんとスタッフの方のサポートのもと、新しい球場でプレーするのを楽しみにしています。カープのため、チームメートのため、自分自身のため、そしてカープファンのために、毎日全力で取り組みたい」

 メジャー仕様で評判のいいマツダスタジアムで力投を披露するつもりだ。メジャー昇格の実績はないが、広島は投球スタイルを高く評価。やや右腕を下げて、極端に三塁側にインステップして踏み込む変則フォームで、140キロ台中盤の速球系は大半がカットボールで微妙に変化する。球団首脳も「右打者は特に嫌だと思う。球も打者の前で離す感じなので、自分の背中から投げてくるようで、打ちにくいんじゃないか」と分析した。193センチの長身も魅力で角度のついた投球の軌道のほか、球離れも遅いため、打者にとっては難攻不落の相手になりそうだ。

 過去2年間、安定した実績を残してきたルイス、シュルツは来季の残留が濃厚で、アルバラードは強力な助っ人投手コンビに加わることになる。最近2シーズンは先発で投げているが、中継ぎ起用などもこなせる万能タイプだと見ている。今季は先発、救援ともに「あと1人いれば…」というケースが多かった。来季の目標である優勝に向けて、まずは的確な補強に成功した。

 [2009年12月2日10時20分

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