日本ハムが、スーパー中学生の「スカウト」を検討していることが13日、分かった。リストアップしたのは地元北海道出身、日本史上最年少15歳でバンクーバー五輪出場を決めたスピードスケートの高木美帆(幕別札内中3年)。特技のヒップホップダンスに着目し、高木の出身地・幕別町に近い帯広での今季開催2試合でダンサーとして招聘(しょうへい)するプランが浮上した。試合を盛り上げる「ファイターズガール」入りし、夢のコラボレートが実現する可能性が出てきた。

 この冬の、氷上のスーパーヒロイン候補が「入団」するかもしれない。日本ハムが、今季公式戦イベントのゲスト枠の「ドラフト1位」を高木に決めた。バンクーバー五輪前に話題をさらっている、地元北海道の新星に目をつけた。高木の出身地の幕別町に隣接する帯広で行われる、7月31日からの西武2連戦に合わせてタッグを組む、異色のアイデアを練り始めた。

 スケーターではなく、ダンサーとしての招へいだ。高木の趣味はヒップホップダンス。スポーツ選手ならば始球式、歌手ならば君が代独唱などがゲストの特長を生かしたイベントの定番だ。夏場の試合だけにスケートは無理があり、また始球式というのも安直なため、浮上したのが、試合前などにダンスで球場を盛り上げる「ファイターズガール」のメンバー入りするアイデアだった。

 高木は本格的にダンスを学んでおり、練習をすれば振り付けなどをマスターできる可能性があると、球団側は判断。サッカーでも日本の有望選手の合宿に選抜されるほど身体能力は高い。球団関係者は「日ごろ、ダンスを習っているそうですからそれを生かして、始球式じゃなくてもおもしろい」と、この帯広の2試合限定で正式オファーを出す可能性を示唆した。

 実現すれば、北海道のスポーツ界を盛り上げる競演になりそう。高木にとっても、超満員の球場がステージになれば、日ごろのダンスレッスンの発奮材料にもなるとの思いもある。球団関係者は「帯広の今年の顔ですし、これから北海道のスポーツ界の注目選手」と高木フィーバーを、さらに後押し。実現すればスケート界のシンデレラが舞い、ファンの胸も躍る華やかな一戦になる。【高山通史】

 [2010年1月14日9時45分

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