楽天の新人合同自主トレが13日、Kスタ宮城室内練習場でスタートした。午前10時から休憩をはさみ約4時間、体力測定などのメニューをこなした。初日の動きで目立ったのが、ドラフト2位入団の西田哲朗内野手(18=関大一)。他の選手が「しんどい」と声をそろえる中、西田だけは「楽しかった」と笑顔だった。走攻守3拍子そろい、巨人の「坂本2世」として注目される関西NO・1スラッガーが、軽快に始動した。

 脱落者が出るさまを、西田は余裕で見ていた。音楽に合わせ片道20メートルを、ひたすら往復する「シャトルラン」。徐々にリズムが速くなる。2人、3人と消え、ドラフト5位入団の土屋との一騎打ちとなったが「西田に合わせたらケガしそうだった」(土屋)と、最後は西田の1人旅となった。

 練習後も「楽しかった。さわやかだった」とケロっとした表情だった。持久力についても「持って生まれたもの」と自信満々。その持久力を試したいと昨年9月、通常なら出られない他の自治体が主催するロードレースに、友人の名字を借り「中野哲朗」として出場した。陸上部が多くエントリーする大会だったが見事2位。西田は「走るのが好きなんです」と笑った。

 練習後の会見は、その雄弁さと笑いが絶えなかった。そんな一見、おちゃらけて見える西田だが、父栄さん(55)は「普段から自分にトレーニングを課している」と自分に厳しい性格であることを証言。年末年始や学校行事での帰郷はあったものの、先月14日からこの日まで約2週間、両親とともに仙台市内のホテルに住み込んだ。寒さや環境に慣れようと、新天地での練習をいち早く始めた。その成果が、自主トレ初日から表れた。

 親友との約束が、さらに気を引き締める発奮材料になった。全国高校サッカー選手権で4強入りし、青森山田にPK戦で敗れた関大一サッカー部の同級生・小谷祐喜主将とメールで会話。「お互いプロで成功しよう」と長文を送り合った。小谷は大学進学後、プロを目指すが「メールは保護しました。いい刺激になってます」と西田。心身とも充実しきった「坂本2世」が、夢の1軍へのスタートを切った。【三須一紀】

 [2010年1月14日11時47分

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