ソフトバンクのドラフト1位、今宮健太内野手(18=明豊)が史上最年少盗塁王を狙う。17日の新人合同自主トレで2度目となる30メートル走の計測。「(前回は)豊福がトップ、と新聞に書いていたので今日は本気を出しました」。負けん気十分に3・94秒の好記録をマークした。

 入団会見で「盗塁王」を目標に掲げた。この日も「ちょろちょろして(相手に)うざがられる選手になりたいんです」。2リーグ制後、盗塁王のタイトルは05年西岡(ロッテ)54年吉田(阪神)56年河野(阪急)の21歳が最年少記録。「狙えるチャンスがある限りは狙いたい」。1年目での1軍デビュー同様、可能性がある限り狙っていく。

 見守った山川2軍コンディショニングコーチは「速いですね。チームでもトップレベル、楽しみですね」と評価した。08年春季キャンプ初日の計測ではチームの平均タイムが4秒39。3秒台となると昨季ともに40盗塁を記録した川崎、本多など数選手に限られる。今宮は「スパイクだったら、もっと(タイムを)縮められるかも」と2月の春季キャンプは記録更新でさらなるアピールをうかがう。

 同ポジションの川崎は高卒5年目の04年、23歳で盗塁王に輝いた。「心にとどめておきます」。遠慮がちに話したその目は、獲物を狙う黒ヒョウのような鋭さだった。

 [2010年1月18日11時1分

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