西武ドラフト1位ルーキー菊池雄星投手(18=花巻東)が19日、念願の実戦登板に向け、キャンプ最多171球の投げ込みでアピールした。宮崎・南郷キャンプで3日連続ブルペン入り。体力不足などで実戦は時期尚早とダメ出しする潮崎哲也投手コーチ(41)の前で「認めてもらいたい」と熱投した。合格は出なかったが、アピールを続ければ、キャンプ最終クールの24日にもフリー打撃で登板する可能性が出てきた。
ブルペン投球した雄星は、背中に感じる視線を強烈に意識していた。「潮崎さん(投手コーチ)にずっと体力がないと言われてきて。認められたい気持ちもあって、無理して投げました」。なんとか見返したい思いから、念願の実戦登板への“直訴”をこめた171球。35分間、無我夢中でキャンプ最多の球数を投げ込み、課題と指摘されたスタミナを猛アピールした。
見守った潮崎コーチにも熱意は届いた。「力を入れて腕を振ってたね」と以前より投げ込む姿勢を評価したものの、内容についてはトーンが上がらない。「指にかかったいいボールは何球かに1球。フリー打撃はいいけど、シート打撃はしんどいだろう。四球を連発するんじゃないか」とピシャリ。穏やかに語る表情とは対照的に、ルーキー左腕を見る目はシビアだ。
新人2投手が20日の紅白戦に登板する予定で、雄星はすぐにでも実戦で投げたい思いが強い。「いくらブルペンで投げてもつまらない。打者に投げたいのはもちろんです。打者を抑えて初めてピッチングが完成する」と本音もこぼした。気分を変えようと、ユニホームのすそをひざ下まで上げるクラシックスタイルで初めて投球。「ユニホームを下げると重心も下がって疲れがたまるんです。イチローさんも上げてますし」と気を紛らわせた。
この日は、顔が似ていると評判のフィギュアスケート織田信成(関大)がアクシデントで五輪7位に終わった。神妙にテレビを見つめた雄星は「靴ひもがとれたんですよね…」と厳しい現実を目の当たりにした。自分ではいけると思っても、そううまくことは運ばない。ただ意欲的な投げ込みを続けていければ、潮崎投手コーチはフリー打撃で登板させる可能性を示唆。「24日か25日かな」と26日のキャンプ打ち上げ直前を候補に挙げた。実戦マウンドに上がる資格を得るには、プロの厳しい“審査”をクリアするしかない。【亀山泰宏】
[2010年2月20日8時39分
紙面から]ソーシャルブックマーク



