日本ハム中田翔内野手(20)が26日、沖縄・名護での3年目の春季キャンプを打ち上げた。挑戦中の外野守備では一定の評価を得たが、過去2年連続でオープン戦期間中に2軍落ちを通告されているだけに気が抜けない。開幕スタメンへ向け、怪物と呼ばれる男にいつもの天真らんまんな表情はなかった。

 中田

 まだまだアピールできていないところもあった。不安はあります。自分は(外野手のライバルの中で)1番下。守備範囲も肩も打撃も走塁も、勝っているところがない。いつ落とされてもおかしくない位置にいます。

 練習で柵越えを連発し、話題を独占したルーキーイヤーの2年前は、オープン戦が始まると14打席無安打と絶不調に陥り、2軍降格が告げられた。昨年も最後は3打席連続三振を喫し、3月11日に2軍落ちが決まった。同じ失敗を繰り返さないために、いつも以上に慎重になった。

 今キャンプでは志願の居残り特守や特打、夜間練習など、これまで以上に汗を流してきた。梨田監督も「守備では球際の強さが表れてきた。ドーム球場だと屋根もあるし、もっとうまく捕れる」と評価したが、中田は「もっと確実性を高めていきたい」とさらなるレベルアップを目指す。

 3月20日開幕戦(対ソフトバンク、札幌ドーム)は兄貴分ダルビッシュの先発が内定しているが「守っているイメージ?

 ないです。まだベンチに影がうっすらとあるくらい。精いっぱいアピールしていきたい」。この日は散髪もして気分を一新。先発予定の27日楽天とのオープン戦(名護)から、本当の勝負が始まる。【本間翼】

 [2010年2月27日10時55分

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