虎投再生に向けて突貫工事!

 阪神真弓明信監督(56)が22日、開幕直前に異例のシート打撃を検討している考えを示した。26日横浜との開幕戦(京セラドーム)に向けて、23日から練習を再開。残り3日間の最終調整の内容について「打つ方はそんなに苦しんでいる選手はいないが、投げる方で球数やイニングを投げていない投手がいる。ブルペンだけじゃダメだろう。実戦形式を取り入れていかないと」と話した。

 オープン戦を終えてシーズンインを直前に控え時期に、実戦形式の練習メニューを導入することは珍しい。ただオープン戦のチーム防御率4・40だった。しかもラスト5試合はすべて6失点以上を喫している。それでも強力打線の奮起で3勝2敗と勝ち越したが、投手陣に不安が残ったことも事実。少しでも虎投の状態が上向くならば、シート打撃を取り入れる考えだ。

 2年目の真弓阪神は、打線の爆発力が向上した。オープン戦のチーム本塁打は12球団トップの22本を数えている。しかし真弓監督は打ち勝つ野球よりも「ピッチャーが抑えてくれることが一番だ。1点でも粘ったら(打線が)点をとってくれるという雰囲気がある」。投打がかみ合うことこそが、勝利への近道になる。

 開幕ダッシュを狙うチームにとって、先発投手が大量失点することは避けなければならない。指揮官は、投手陣を復調させるために限られた時間の中でも、最善の道を探っていく。

 [2010年3月23日11時59分

 紙面から]ソーシャルブックマーク