中日の白井文吾オーナー(82)が23日、落合竜に今季巨人戦を16勝8敗のダブルスコアで勝ち越すよう命じた。名古屋市内で行われた激励会であいさつ。関係者によると昨年8勝16敗と大きく負け越しことに触れ「これはいけない。今年は逆にしていただきたい。それでやっとバランスが取れる」と話したという。

 中日は昨年、優勝した巨人と12ゲーム差の2位に終わった。特に8月以降の直接対決で2勝8敗と大きく負け越し、独走を許した。今年は、優勝を目指すだけでなく、ライバル巨人に痛い目をあわせ、留飲を下げようという構えだ。

 オーナー指令を受けた落合監督は、V奪回への思いは胸に秘め、不言実行を貫く決意を伝えたという。「この6年、いたるところで優勝、優勝と、1人で騒いできた。選手は勝つ喜びを知り、同時に負ける悔しさも知った。だから、優勝とか言うけど、あえて口にしません。必ずそこに到達する。途中でギブアップしないと信じています」。

 この日は、ナゴヤドームで約1カ月ぶりにノックバットを握り、約15分間、先発投手陣にノックを打った。オーナー指令をかみしめ、オレ竜・7年目の戦いが始まる。【福岡吉央】

 [2010年3月24日9時59分

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