<阪神5-1ヤクルト>◇10日◇甲子園

 阪神城島健司捕手(33)が1回、満塁本塁打をバックスクリーンに打ち込んだ。甲子園では5年ぶりの一発。3連敗中のチームに再び勢いを吹き込み、捕手としても上園を2年ぶり勝利に導いた。

 金本の左前打で5試合ぶりに先制し、その後の1死満塁のチャンス。城島は変化球ばかり3球でカウント2-1と追い込まれた。由規とは初対戦。「150キロ出るとは聞いていたが、直球を見ていないしコンパクトにいこうと思った」。4球目。147キロの直球を豪快に振り切った。「詰まったけど悪い詰まりじゃなかった。どうかなと思ったけど風と角度と、ですね」と振り返った。

 個人的なリベンジにもなった。3連敗中は勝敗に直結する痛恨の被弾が続き「僕が情けない…」と捕手として責任を背負った。この日は自らのアーチで相手に致命傷を負わせた。

 日米通算7本目のグランドスラム。甲子園でのアーチはソフトバンク在籍時の05年6月の交流戦以来。甲子園のお立ち台に初めて上がった背番号2は「連敗しててファンもイライラしたでしょうし、僕らももどかしかった。1つ勝ってホッとした」。第3戦も勝てば勝率5割復帰だ。城島が告げた猛虎桜の満開宣言。阪神の春本番はこれからやってくる。【柏原誠】

 [2010年4月11日8時7分

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