<楽天3-0日本ハム>◇24日◇Kスタ宮城

 暖かな春の日差しと熱いKスタの声援で、楽天がいよいよノッてきた!

 難攻不落のダルビッシュ有投手(23)から大きな白星をもぎ取った。突破口を開いたのは鉄平外野手(27)の「足」だ。2回に相手の虚を突く二盗でミスを誘ってチャンスを広げ、先制のホームイン。6回にも盗塁から2点目へつなげた。前日までわずか1盗塁の男がかき回し、投げては岩隈久志投手(29)がピシャリと完封。投打がかみ合い始めた波に乗り、さあ25日はマー君で今季初の3連勝だ。

 楽天鉄平が足で日本ハム・ダルビッシュを攻略した。2回だ。中前打で出塁すると、中村紀の2球目に二盗を成功させた。5番打者の盗塁に、日本ハム鶴岡は完全に虚をつかれ、二塁へ悪送球。一気に三塁に進んだ鉄平は、ノリの投手前のゴロで本塁へ生還(記録は野選)。先制のホームインだった。三塁コーチの本西コーチは「一塁にいるよりも三塁の走者の方が見えやすい角度ではあった。それでも、あの打球でホームインしたのは、鉄平の素晴らしい判断ですよ。いい状況判断だったね」と絶賛した。

 6回には2死から四球で出塁し、中村紀の5球目に、またもや二盗成功。中村紀四球で2死一、二塁となり、草野の中前打で勝敗を決定づける2点目のホームを踏んだ。4回の盗塁失敗は、エンドランのサインだった。アウトにこそなったが、難攻不落のダルビッシュを、前日まで1盗塁だった鉄平の足が存分にかき回した形だ。

 ダルビッシュには6試合連続2ケタ三振の記録がかかっていたが、「それは僕たちには関係ありません。打てるボールが来たら、積極的に打とうとは思っていました。盗塁は、得点につながったので、よかったですね。本塁生還は、打球を見て行けると判断しました。先制点でしたし、よかったですね」とチームの勝利に貢献できたこと喜んだ。

 「僕は、あまり足を使わないですからね。たまーに使うだけですからね。これでしばらく、またないんじゃないですか」と、警戒の薄さが盗塁成功の理由だったと控えめに話した。だが、ブラウン監督は「昨年、首位打者になった要因には足がある。彼の能力を見せてもらった」と、盗塁のサインに見事に応えた5番打者を褒めたたえた。【金子航】

 [2010年4月25日11時50分

 紙面から]ソーシャルブックマーク