阪神城島健司捕手(33)が、スペシャル特訓で打棒復活の手応えをつかんだ。ヤクルト戦(神宮)が雨天中止となると、打撃投手になんと真弓明信監督(56)を“指名”。悪癖の体の開きをなくすため、メジャーでも不振時に行っていた練習法も披露するなど、城島流全開でスランプ脱出に取り組んだ。ここ5試合で20打数1安打だが、本人も復調気配をつかみ、中止をプラスに転嫁した。真弓監督は、5番起用を継続することを明言。勝負どころとなる28日からの8連戦を見据え、城島も結果を出すと力強く誓った。

 打撃不振に陥っている城島が、自らに“突貫工事”を施した。ヤクルト戦が雨天中止となった神宮室内での練習。それは城島流全開のスランプ脱出法だった。

 なんと、真弓監督を打撃投手に指名した。「たまたま監督が近くでキャッチボールをしてたんでね」。打撃練習直前、声を掛けたのは何と背番号72。監督も投げる気だったのか、アウンの呼吸で入団後初めて、真弓vs城島が実現した。監督にこんなお願いできるのもこの男ぐらいか。その熱投を復活の力に替えたい思いもあったのだろう。「(ダイエー時代当時監督の)王さんにも投げてもらったことはなかったですよ」。感謝を込め、1球1球丁寧に打ち返した。

 その際、ボールを本塁ベース五角のうち、内角最前列に置いて打った。「そこにグッと体を入れる感覚。体が開いて、腰が落ちてしまってたんで。僕の場合、悪い時は突っ込むんじゃなく、後ろに体重が残り過ぎるから」。外のボール球を追いかけていたスイングを改め、しっかり踏み込むことを意識づけた。本来の鋭い打球がセンター中心に飛び始めた。実はこれ「状態が良くない時によくやってる」練習法。日本やメジャーで何度も修羅場をくぐり抜けてきた男のマル秘復活法だった。

 中止をムダにせず、プラス思考でやるべきことはやった。誰よりも本人が、復調の手応えをつかんでいた。「バンバン三振してる訳じゃない。バットには当たってる。今の(引っかけ過ぎている)三塁ゴロが三遊間に飛ぶように、微妙な所を修正していけば、打率も上がってくる」。気持ちもしっかり前向きに修正できた。和田打撃コーチも「打ちたい気持ちが強すぎて下が崩れてたけど、今日は内転筋を意識してしっかりカベをつくってた」と復活の期待感を高めた。

 真弓監督は今後の5番継続を継続する構え。意気に感じないはずはない。「状態が良くなくても1日1本は出していかないと。そうすれば、調子のいい時が必ずくるんだから」。スタメンに金本不在の今、自身の浮沈が勝敗の分岐点になることは分かっている。自分のために投げてくれた真弓監督への恩返しは結果を出すこと。雨の恵みを受け、神宮で復活のHランプをともしにいく。

 [2010年4月28日11時11分

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