<阪神8-7巨人>◇2日◇甲子園
阪神藤川球児投手(29)は土壇場で本領発揮だ。三転、四転した首位攻防戦。招いたピンチを笑顔でしのいだ。1点リードの9回に登板。四球、犠打、左前打で1死一、三塁。また、振り出しに戻るのか…。嫌な空気がたちこめる中でも、虎の守護神はやはり強い。
2番脇谷にカウント2-1から内角高め148キロ直球のボール球を投げ込んだ直後。駆け寄った城島に対し、グラブで口を隠して笑顔でゴニョゴニョ。「企業秘密だから言えんけど(自分が)“やらかした”」。詳細は不明ながら何らかのミスを犯したよう。それでも、もちろん動揺はゼロ。直後、顔の高さまでホップする153キロ直球で空振り三振を奪った。
そして2死一、三塁。3番小笠原もカウント2-0。今度はマウンド上から遊撃鳥谷に質問した。
藤川
何を投げたら良いか分からなくなって、トリに聞いたら『真っすぐ、真っすぐ』と。でもジョーさん(城島)のサインはフォーク。止めてくれると思って思いきり投げた。
最後は低めに鋭く落ちるフォークで空振りを奪い、3球三振。8セーブ目をあげ、チームの首位浮上劇を締めくくった。開幕からの連続無失点を14試合15イニングに伸ばし、藤川と久保田が2人同時に登板した試合は今季、これで13戦全勝。「今日は笑ってなかったでしょ?」。冗談を交えながらクラブハウスに引き揚げた。その余裕が何よりも頼もしい。【佐井陽介】
[2010年5月3日11時3分
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