故障者続出で先発投手陣が手薄な首位西武が、エース涌井秀章投手(24)のブルペン待機という短期決戦さながらの“ウルトラC”を導入する。

 5日、西武ドームで投手練習を視察した潮崎投手コーチがプランを明かした。「オールスターまで2・5試合投げてもらう。うまくいけば3勝できるかもね」。10日の楽天戦、16日のロッテ戦に先発予定だった右腕を、21日ソフトバンク戦でも中4日でブルペンに入れる。勝てる試合を確実に拾うべく「打線爆発、先発フラフラ、ハイ涌井って感じ。大量リードでも今の先発じゃ安心できない」と展開次第で投入する。石井一、岸と離脱が相次ぎ、安定していた救援陣に疲労の色が見え始めた。涌井の救援経験は08年の日本シリーズだけだが、なりふりは構っていられない。

 この日、オールスター監督推薦で選出され、21日に投げた場合、中2日で24日の第2戦で登板することになりそうだ。リーグ本塁打トップの巨人阿部が対戦を熱望していることを受けて「交流戦で対戦できなかったし、ホームラン王なのでぜひやりたい。オールスターはいつも打たれてるので、今年はゼロに抑えたい」と意気込んだ。【亀山泰宏】

 [2010年7月6日8時32分

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