<ヤクルト5-2広島>◇10日◇神宮

 ヤクルトのエース石川雅規投手(30)が、広島打線を7回2失点に抑え、本拠地・神宮の今季初勝利を挙げた。「この時期、3勝は恥ずかしい。神宮でも勝ってなかったので、なんとか勝つという強い気持ちで投げました」と気迫のこもった粘り強いピッチングを見せてチームを連勝に導き、4位広島に0・5ゲーム差に迫った。

 正念場は2点リードの4回。左翼手野口が捕球できそうな飛球を二塁打にし、無死一、三塁から一塁走者が盗塁。捕手川本と遊撃手鬼崎の緩慢な送球(記録は鬼崎の悪送球)もあり、重盗になって1失点。なおも無死三塁だったが「このままズルズルいかれるのは嫌だったので、狙いました」と4番の嶋を三振に切った。1死三塁からのスクイズも「やりにくい球」のシンカーで空振りさせて走者をアウトにし、最少得点に切り抜けた。セ・リーグ相手に今季初勝利でもあり、エースが本来のピッチングを取り戻し、反撃態勢を整えた。

 [2010年7月11日8時19分

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