<阪神3-4横浜>◇10日◇甲子園

 横浜が執念の1勝をつかみ取った。2点リードの9回、まさかの出来事にだれもが驚いた。清水直行投手(34)が先頭の新井に四球を出したところで、尾花高夫監督(52)がベンチを飛び出した。「いきなりジャンパーを脱いで『おれが行ってくる』と…」。横にいた腹心の島田ヘッドコーチもびっくり。マウンドへ駆け上がると、ほえるように清水に気合を注入した。「初めてです。あそこは清水に頑張ってもらわないといけないから」。冷静な監督が開幕76試合目にして初めて見せた激情だった。

 選手も闘志をむき出しにした。清水は強気の内角攻めでクリーンアップを無安打に抑えた。「阪神は強力打線。攻める気持ちでいかないとだめ」。浅井の2ラン以外は完ぺきな投球で今季8勝目を挙げた。

 投打がかみ合い、苦しみながらも大きな1勝を挙げた。「今日みたいな試合を勝つことに意義がある。勝っていけば強くなる」。試合後の尾花監督の声は、いつもよりも上ずっているようだった。

 [2010年7月11日8時47分

 紙面から]ソーシャルブックマーク