<西武12-6ロッテ>◇29日◇西武ドーム

 苦しみを乗り越え、西武が連敗を止めた。ロッテに5点のリードを許しながら、4回に一挙6点を奪っての大逆転で、負の連鎖を断ち切った。渡辺久信監督(44)は「この1勝は産みの苦しみの1勝。1つの勝ちの重さを感じることができたんじゃないか」と話した。監督通算200勝となったが「別に気にもしてない」と素っ気なく答えるほど、目の前の1勝に飢えていた。

 前夜に6連敗で3位転落し、この日は大久保前2軍打撃コーチの解雇が発表された。ナインにも試合前に伝えられた。動揺がなかったはずはない。しかし懸命に試合へ意識を持っていった。28日の試合で左肩を打撲した中島は「選手はプレーに集中するだけです」とフル出場してチームを鼓舞。栗山も「ある程度覚悟していた。でも本業は試合だから。目の前の試合に集中していく」と話した。チームにとって価値ある逆転勝利だった。【亀山泰宏】

 [2010年7月30日11時53分

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