<中日4-1阪神>◇6日◇ナゴヤドーム

 中日の堂上兄弟が、初めてそろって本拠地のお立ち台に上がった。2回に兄堂上剛裕外野手(25)が左翼線へ先制の適時二塁打を放つと、弟堂上直倫内野手(21)は1点リードの8回、1死満塁から中前適時打で貴重な追加点をたたき出した。2人そろって打点を挙げるのは、7月27日巨人戦以来。引き分け以下で自力優勝が消滅する危機を、3学年差の兄弟が救った。

 「直が適時打を打ったんで、ひょっとしたらあるかな」という堂上剛の予感が的中。初めてお立ち台で並び、母親の見守る中、両親やファンに感謝の言葉を口にした。しかし、お立ち台を下りると堂上剛は「2人とも普通ですから。面白くない。普通の2人でお客さんに申し訳ない」と苦笑い。堂上直は「兄弟で立たせてもらったことはうれしいこと。でも本当だったら、吉見さんが上がるところ。みなさんに気を使ってもらって申し訳ない」と、恐縮していた。

 6月21日、堂上直に遅れて堂上剛が1軍に合流し、4年目で初めて兄弟そろって1軍に名を連ねた。7月21日横浜戦では、堂上剛が今季初めて先発で起用され初の兄弟同時スタメン。この日、6試合目の同時スタメンだった堂上兄弟が、チームの浮沈の鍵を握る存在となりつつある。

 [2010年8月7日8時11分

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