<中日5-1広島>◇13日◇ナゴヤドーム
広島前田健太投手(22)が勝利数でのリーグ単独トップの座を逃した。中日戦(ナゴヤドーム)に先発し、6回まで1失点の粘りを見せたが、同点に追いついた直後の7回、荒木に中前適時打を浴びるなど3点を勝ち越されて万事休す。打線も6回まで中日先発吉見に無得点。7回に東出が右前適時打を放ち、中日戦では6月27日の対戦以来、35イニングぶりの得点を刻んだが、援護が遅すぎた。エースの13勝目はならず、中日戦4連敗になった。
グシャッという鈍い音を発したが、打球は非情にも外野のフィールドをはずんだ。同点で迎えた7回1死満塁。前田健が投じた速球は石原が内角に構えたミット位置よりもやや外側へ。高く浮いた分だけ、荒木にはじき返された。痛恨の右前適時打を許し、勝ち越しの2点を失った。本調子ではなくても6回まで力投していたエースが力尽きた。
前田健は「あの回がすべてです。思ったところに行っていない球もあるし…。四球がやっぱり多いかな。自分は1個も出したくないと思っているので」と振り返った。1回に許した先制点も和田、森野に与えた2四球が発端だった。7回も1死一、三塁で代打野本に四球を与えてピンチが拡大。大野ヘッド兼投手コーチも「点差のわりに粘り強く投げていたけど、四球絡みの失点になってしまった」と話す。正確な制球力が持ち味の背番号18だが、微妙な狂いが命取りになった。
勝っていれば、今季13勝目となり、並走していた巨人東野から1歩抜け出してリーグ単独トップに立っていた。だが、粘りもむなしく6敗目(12勝)を喫してしまった。前回登板の8月6日巨人戦(東京ドーム)で後半戦初勝利となる白星を飾っていた。前半戦にフル回転して蓄積疲労のため先発を回避していた“後遺症”をぬぐい去ったが、この日は黒星がつき、完全復調は次回登板にお預けだ。
相手先発はエースの吉見だった。投手戦が予想されただけに、打線の奮起が求められたが、得点を刻んだのは7回だった。中日と前回対戦したマツダスタジアムでの3連戦では3試合連続完封負けの屈辱を味わったが、この日も貧打は解消されず。野村監督も「(前田健が)6回まで1点で持ちこたえてくれて援護できないなか、よく辛抱して投げてくれた。早い段階で打線に援護してほしかった」と嘆く。クライマックスシリーズ進出の可能性は日ごとに薄れる一方。エースの奮闘も実らず、一進一退の展開が続く。【酒井俊作】
[2010年8月14日10時48分
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