阪神マット・マートン外野手(28)が、18日からの巨人・中日6連戦でプロ野球史上3人目の200安打&100得点に挑む。ここまで積み上げた191安打&97得点はいずれもリーグ最多。94年のオリックス・イチロー、05年のヤクルト青木の2人しか成し得ていない200&100の達成が、GD撃破の原動力になることは間違いない。

 「日本では2人しかいないのかい。3人目になれたら非常に名誉なことだよ」

 マートンはひとみを輝かせた。あと1安打で藤村富美男の球団安打記録を60年ぶりに塗り替える。年間214安打ペースで、イチローが持つ210安打の日本記録更新の期待も膨らむ。

 だが何より誇れるのは、本塁へかえってくる「得点」の多さだ。一見地味な数字だが、理想の1番を示す貢献度指数。しかもメジャー時代から「尊敬している」イチローと肩を並べれば、これ以上の栄誉はない。しかも、現在82打点。残り16試合で18打点が必要だが、200安打&100得点&100打点という史上初の快挙達成も夢ではない。

 「優勝争いはとても興奮してるよ。もちろん1番大切なのは、チームが勝つことだ。それは変わらない」

 決戦を前に、改めてフォア・ザ・チームの打撃を誓った。中日と巨人には“少々の借り”がある。カード別打率はともに2割8分2厘。他のセ・リーグ3球団は3割6分以上打っているだけに、もの足りない。1番の自分が打てば、活路は開ける。ヒットパレードのその先に、虎の首位奪回が見える。

 [2010年9月18日10時45分

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