神様からのプレゼントだ。阪神桧山進次郎外野手(41)が29日、京都市・上京区の京都府庁を訪れ、山田啓二知事(56)に児童養護施設の図書費として100万円を寄贈した。「野球道具でもよかったけど、野球をしている子にしか回らない。本はみんなが読めると思って」。施設慰問など数々の社会貢献活動を行っているが、行政に対して寄付金を送るのは初めての試みとなった。

 「なんでも自分が興味がある本を読んでもらうのが大事。子どもは、すごい可能性を秘めている」。子どもたちへの贈り物は、高校時代まで過ごした地への恩返しとなった。

 ほのぼのした会話が続いたが、V逸の話題になると表情が引き締まった。「優勝しないといけない状況だったのに、うまくいかなくて…。惜しいじゃすまされない」。悔しさをかみしめながら、節目の20年目を迎える。「中身の濃い1年にしないと」。来季へ向け、41歳のベテランはすでにトレーニングを再開。現在、代打本塁打13本は八木裕に並ぶ球団タイ記録。「いい場面で打てたらいいです」。グラウンドでも新記録で夢を与える。【鎌田真一郎】

 [2010年10月30日11時25分

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