広島の150キロ右腕・今村猛投手(19)が、阪神下柳剛投手(42)から“頭球術”を伝授された。5日、広島市内で行われたイベントに参加。11月末に長崎ビッグN球場で行われた同県出身選手による野球教室で、通算129勝左腕から緩急の使い方などを教わり感激したことを明かした。剛球に技巧派下柳直伝の投球術をプラス。2年目の来季はプロ初勝利はもちろん、一気のブレークを目指す。

 マウンド上でみせるポーカーフェースとは違った。今村は興奮気味に阪神の鉄人投手・下柳に教わった投球術について話した。

 「僕はストレートで行くタイプですが、下柳さんの頭の使い方はかなり勉強になりました」。

 11月27日、故郷で行われた長崎県出身のプロ選手による野球教室に参加した。阪神城島は欠席したが、下柳や今季限りで引退したロッテ堀ら実績のある先輩選手が集まった。

 野球教室終了後、長崎市内で開かれた打ち上げの席が、今村にとって絶好の機会となった。食事をともにしながら、堀からはどこを攻められれば一番嫌かなど、打者目線でのアドバイスを受けた。下柳にはストライクゾーンのコースの使い分けや、緩急をいかに利用するかなどのノウハウをたっぷり教えてもらった。

 「下柳さんは球は速くないけれど、知識が豊富。マウンド上での解決策をたくさん持っている。そこが僕とは一番違うところです」。

 ドラフト1位のルーキーとして、今季は夏場に1軍に昇格。2試合で先発したがプロの水は甘くなかった。自慢の速球は走らず、初登板となった8月18日のヤクルト戦では畠山に満塁本塁打を浴びるなど、プロ1年目は0勝1敗、防御率15・75に終わった。

 「下柳さんは先発投手として、数字も内容も残しておられる。すべては結果だと思いました。僕も結果を出したい」。

 今村は、来季の目標にプロ初勝利を挙げない。「初勝利は(達成すべき)大前提」と考えているからだ。現在は瞬発系のトレーニングなどを重点的に行っている。今季伸びを欠いたストレート強化のため、下半身を十分に使って「力強い球」を投げることを目標に、手応えもつかみつつある。年末から年始にかけては、長崎に帰省し、清峰高の先輩でもあるオリックス古川と一緒に自主トレを行うプランも立てている。

 来季は今秋ドラフト1位の早大・福井優也投手(22=済美)ら有望新人や新外国人投手も加わる。2年目、150キロの剛球に下柳直伝の投球術を加え、ライバルたちを蹴散らす。

 [2010年12月6日12時26分

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