プロ野球選手会前会長のヤクルト宮本慎也内野手(40)が20日、前日の臨時理事会で29日開幕としたセ・リーグの決定について、「到底納得できるものではない。デーゲームにするとかいろいろ努力されているのは分かりますけど、4日?

 という部分はある」と厳しい見解を示した。

 福岡ヤフードームでのソフトバンク戦前に全選手で話し合い、ヤクルト選手会としての意見を再統一した。「ヤクルトはセ、パ同時開催でという意見。(阪神)新井に伝えます。日本プロ野球が一体感を持ってできれば一番いい」と希望した。選手会長の石川は「納得できるものではない。12球団としてどういう方向になるか、新井会長と同じ方向を向いてやっていきたい」と一致団結する考えだ。

 さらに、球団トップの姿勢にも言及した。宮本は「周りに迷惑を掛けますが、野球をやらせていただきます、というような謙虚な言葉が聞こえてこない。25日に強行するとか、29日とか、すべて上からにしか聞こえない。そういう姿勢が大事だと思う」と被災者の気持ちを思いやった。

 今後については「今は分からない」と、まずは12球団の意見を集約する。その上で、プロ野球選手会の総意として行動するつもりだ。「最短でも29日になったので猶予はある。早く決まるに越したことはないですけど」とセ、パ同時開幕を訴え続ける。セ・リーグ経営陣の思惑とは違い「29日開幕」に、もうひと山、ふた山ありそうだ。【前田祐輔】