ヤクルト鈴木正オーナー代行兼球団社長(69)が22日、神宮の代替ホームゲーム候補地に、秋季キャンプを行う松山・坊っちゃんスタジアムを挙げた。この日、関係各省庁からナイター自粛要請を受けたことで、ヤクルト本社で堀オーナーらと約2時間半、今後の対応を協議した。

 神宮は昼間、週末は東京6大学連盟、平日は東都大学連盟が使用している。戦前からプロより先に東京6大学が使用してきた歴史背景からも、ナイター禁止ならば、即デーゲーム移行とはいかない事情がある。

 ナイター開催ができない場合、同社長は(1)神宮で未開催の試合をシーズン後半に回す(2)各大学連盟と協議をした上で、神宮でデーゲーム開催(3)地方開催の3点を挙げた。地方球場の候補地は試合経験がある地とし、「松山ももちろん候補になる」と説明した。

 今季松山では5月に2試合を予定している。地方開催は移動費など経費がかさむことなど、実現へのハードルは高い。早速「いろいろ球場を模索するように」と指示は出したが、「各球団、各地に手を出している。(松山も)もうみんなかなり手を付けてるんじゃないの」と、争奪戦も起きているようだ。球団としてはこれまで同様、セ、パ同時開幕を訴えていく方針で「節電しろという発想から、ナイターやめてくれとなったんだから」と対応に追われた。【前田祐輔】