王の奥義でパ・リーグに殴り込み!
ソフトバンク内川聖一外野手(28=横浜)が、王貞治球団会長(70)の教えを胸に打ちまくる。今日12日の開幕オリックス戦(京セラドーム大阪)に向け11日、最終調整。内川は昨年FA交渉した時に王球団会長から打撃の極意を教わった。タカの新3番が「王流」で両リーグ首位打者の偉業を目指す。
待ちわびていた。新天地に乗り込んで初となるパ・リーグでの公式戦。内川は、髪の毛を刈りあげ、気合十分で京セラドーム大阪での練習に臨んだ。白のマスコットバットと試合で使う茶色のバットを使い分けながらティー、フリー打撃。頭の中にあるのは「世界の王」の金言だった。
「王会長からFA交渉時にバッティングのことを教えていただいた。すごく理論もしっかりしていて勉強になった。もっといろいろ聞いてみたい気持ちもある」。
王会長は現役時代、世界記録の通算868本塁打をマーク。努力を欠かさなかったことは有名だ。FA交渉した時、王会長が試合でも練習と同じようなスイングを心掛けていたことを直接聞き、目からうろこが落ちた。どんな強打者でも努力を積み重ねることが結果を出す近道だった。平常心を忘れずに試合でも普段通りの打撃ができるか。そのためにいかに練習が大事かを再認識した。直接、教わったことを教訓としながら、日々の練習に打ち込んだ。
「実績も本当にすごい。僕なんかが、超一流と言うにも軽々しいくらいの存在。そういう素晴らしい方と一緒のチームにいる喜びを感じている」。
王会長の人柄も心から尊敬している。当初は横浜残留を視野に入れていた内川が、ソフトバンク移籍を決断したのは、王会長の存在もあった。現役時代、努力を重ね世界一の打者となった過去は、恩師でもある父一寛さん(54=現大分・情報科学高監督)から伝え聞いた。父に移籍を相談した時も「王会長のもとで、野球ができるなんてチャンスはない」と話し、父も「王さんからいろいろ聞けるなんてすごいね」と返したという。
「不安と楽しみ、両方です。不安がない選手なんていないと思う。これから初めて対戦する投手もいる。でも、打席に立ってからいろいろ考えればいい。スコアラーのデータは頭には入れるが、あくまで自分の感覚で打ちたい。王会長に優勝を報告したい」。
08年に右打者最高打率をマークしたヒットメーカー。優勝に導くため、自身が目標にするのは中日、ロッテなどで活躍した江藤慎一以来、史上2人目の両リーグ首位打者獲得だ。努力、練習はウソをつかない。タカの内川が、熱パの主役になる。【奈島宏樹】



